彼氏にお金を貸してと言われても、助けたい気持ちを送金で示す必要はありません。 まだ貸す約束をしていないなら、「お金は貸せない」と断ることも、今は返事を保留することもできます。すでに貸している場合は、追加で渡す話と、前のお金を返してもらう話を分けて 考えましょう。

断ったら嫌われるかもしれない。困っている彼を見捨てるようで言いにくい。そんな迷いがあるときにも、相手の事情を聞くことと、自分がお金を出すことは別に選べます。

もし脅されている、暴力を受けているなど身の危険があるなら、断り方を工夫して二人で解決しようとせず、警察へ相談してください。緊急の事件・事故は110、緊急でない安全上の相談は最寄りの警察署または#9110です。警察庁の相談案内

彼氏にお金を貸したくないなら、事情を聞ききる前でも断れる

相手がどれほど困っているかを全部聞き、納得できる理由を見つけてからでないと断れない。そう考えると、聞くほどに引き受けなければいけない気持ちになるかもしれません。

自分の生活費を使いたくない、お金の貸し借りを関係に持ち込みたくない、今回は気が進まない。そうした自分の希望から返事をしてかまいません。貯金額や給料を明かして、「本当に貸せない」と証明する必要もありません。

貸さないと決めた場合
「困っていることは分かったけれど、お金は貸せない」

考える時間を取りたい場合
「今ここでは決められない。今日は送金しないよ」

断ることを決めているなら、期待を持たせるためだけに「また今度」と付け足さなくてよいでしょう。

これらは相手を怒らせない保証のある言い方ではなく、自分の返事を伝える例です。怖くて断れない状況では、直接言い切ることを目標にしないでください。

「信用していないの?」と返されたら

お金を出すかどうかを、相手を好きかどうかの証明に変えなくてよいのです。「信用しているなら貸せるはず」と言われたとしても、その問いに答えるために送金する必要はありません。

「信用の話とは分けて考えたい。お金を貸さないという返事は変わらないよ」

すでに何度も断っているなら、新しい理由を探して説明し続けなくてもかまいません。何度も頼まれたことを、断り方が足りなかったせいにしないでください。

また、わざと断って相手の本性を見る、といった試し方は勧めません。相手の反応を試すためではなく、自分が渡したくないお金を渡さないために断ります。脅しや怖さがある場合は、この例文で説得し続けず、先に相談先を頼ってください。

貸すか迷っているなら、返済の話を曖昧にしない

返済予定を聞けても、貸す義務はない

用途や返済日の説明がある

返済が保証されたわけではない

自分の生活費が足りなくなる

無理に貸す方向へ進めない

相手へ渡すために、自分が新しく借りなくていい

貸すことも考えている場合には、何に使うのか、いくらなのか、いつどう返すつもりなのかを確認する必要があります。ただし、用途や返済日を説明してもらえたことは、返済を保証するものではありません。

返済予定を聞けたとしても、次のような事情があれば、無理に貸す方向へ進めなくてかまいません。

  • 自分の生活に影響する:家賃や生活費など、自分の支払いに使うお金が足りなくなる。
  • 断るのが怖い:貸したいからではなく、怒られるのが怖くて応じようとしている。
  • 前の貸し借りが残っている:すでに貸した分が返ってきていない。

相手へ渡すために、自分が新しく借り入れることまで引き受けなくてかまいません。

貸し借りをする場合の書面について、法テラスは借用書が契約を示す有力な証拠になると説明しています。書面の内容やすでにした約束が気になるなら、送金を急がず弁護士などに相談してください。「借用書さえあれば安心」として貸すことを勧めるものではありません。法テラス「身近なトラブルQ&A」Q1(PDF)

すでに貸したお金は、今の交際とは分けて整理する

今も好きだから返済を聞きにくい。別れたくないから、「いつ返せる?」と言えない。そんなときも、付き合い続けたいかと、貸したお金をどう扱うかを一つの答えにまとめる必要はありません。

まずは、手元にある記録を見返してみてください。

  • 渡したお金:日付・金額と、振込や送金の記録。
  • 貸したときの約束:「貸してほしい」「いつ返す」など、貸し借りや返済についてのメッセージ。
  • 返してもらったお金:返済された日付・金額と、その記録。

どのお金について何を約束したかを、相談時に伝えるための整理です。記録が足りなくても、そのまま相談してかまいません。

返済日を約束していて、その日を過ぎている場合には、落ち着いて連絡できる状況なら、たとえば次のように用件を絞れます。

「前に貸したお金について確認したい。約束の日を過ぎているので、いつ返せるか教えてほしい」

すでに繰り返し確認して返事がない、説明が変わる、脅されて聞けない。そうした場合は、自分だけで聞き方を変え続けず、法律相談で次の対応を考えてください。返済日を決めていなかった場合も、交わした約束をもとに相談できます。

借用書がなくても、貸し借りの契約が直ちに無効になるわけではなく、メールなどが契約を示す材料になる場合があります。手元の記録で何が言えるか、返してもらうためにどの対応を取れるかは、弁護士などに個別に確認してください。記録があれば必ず回収できるという意味ではありません。

相談窓口が分からない場合は、法テラスの案内から問い合わせ先を探せます。無料法律相談などには利用条件があるため、自分が使える窓口や費用を確認して進めましょう。

相談では、貸した経緯と今困っていることを伝える

最初から法律用語で説明する必要はありません。手元の記録を見ながら、たとえばこう伝えられます。

「交際相手に〇月〇日、〇円を貸しました。返すというメッセージと送金記録がありますが、約束の日を過ぎても返済がありません。今後どう対応できるか相談したいです」

返済日を決めていない、手渡しで記録がないなど、例文と違う部分は実際の状況を伝えます。相手から「あげたお金だった」と言われているなら、その言葉も含めて相談してください。

すでに別れた場合も、やり取りを消さずに相談できます。お金が戻るまで交際を続けると決める前に、返済について取れる対応を確認してかまいません。

「前のお金を返すために、もう少し貸して」と言われても

追加で渡せば前のお金が戻るかもしれない。そう思うと、ここまで貸した分を無駄にしたくなくて迷うかもしれません。でも、追加で渡すことを、前のお金の返済を求める条件にしないでください。

「追加では貸さない。前に貸した分について、返済の話をしたい」

安全に連絡できる場合の例です。怖さがあれば対面での交渉や、証拠を得るための接触を無理にせず、今ある情報で相談してください。返済の相談と、脅しなど安全の相談を分けて伝えられます。

少額なら貸しても大丈夫ですか?

金額が小さいだけでは、返ってくることや、今後も頼まれないことは確かめられません。自分が貸したいか、生活に影響しないかを先に考え、気が進まなければ断ってかまいません。貸せる上限を彼に示す必要もありません。

お金を出さずに、返事を決めていい

彼を好きなままで、お金は貸さないと決められます。前に貸した自分を責めることに、今日の返事まで縛られなくてよいのです。

前に貸したお金が気になるからといって、次のお金まで渡さなくていい。 まだ貸していないなら今日の返事を決める。すでに貸して困っているなら、手元の記録を確認して相談先を探す。今の状況に合うところから進めてください。

法制度と相談先の案内は、2026年10月14日に確認しています。

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